外国からの観光客が増えたこともあってか、英語があちこちから聞こえてくることも珍しくなくなってきました。

今まで以上に英語を学ぶムードが高まるなか、英字新聞は、これから英語のスキルアップにもってこいの教材といえるでしょう。

ここでは、英語学習を始めたいけれど「どの英字新聞を使ってどんな風に学んだらいいか?」

といった疑問について、初級から中級向けの英字新聞を紹介します。

購読すべき英字新聞の比較|レベル別に8つ

1.初級向け「The Japan Times alpha」

英語学習をリーディングから始めるときのビギナー、インターミディエイト向け英字新聞といえます。中学から高校一年くらいで習った英語が習得できていれば、辞書なしで読んでもほぼ理解できます。

これが日刊英字新聞だったりすると、ボリュームがあり過ぎて読みくたびれてしまいます。

でも、The Japan Times alphaは週刊だし、読む時間も1日15分~20分位にしておけば、ストレスなく読める記事が揃っています。

また、全紙面の4割くらいは日本語による解説や訳文が載っているので、外国でラーメン屋を見つけた!みたいな安心感があります。

ゆくゆくは自分だけで英語を組み立てていけるよう、Reading Key やLecture 01といった

英文読解をサポートしてくれる購読者向けサービスを利用するのもひとつです。

なお、場所によってはコンビニや駅売店でも購読できる英字新聞ですが、割引のきく定期購読がコスパ的にもおすすめです。

2.日本語の解説付き「週刊」Mainichi Weekly

毎日新聞社発行のわかりやすさを売りにしている週刊英字新聞で日本語の解説が丁寧

読みきりニュースやコラムには日本語の訳文が掲載されており、難易度が高い英単語には注釈がついています。

この記事なら面白そう、読めそうと思ったら一気読みしてみましょう。最初はしんどいけれど、だんだん慣れてきて長文読解も苦でなくなってきます。

ある意味、筋トレに似た読解トレーニング向け英字新聞と言えます。

3.初級から上級まで幅広いトピックスAsahi Weekly

朝日新聞社発行の週刊英字新聞で初級から上級まで幅広いトピックスを掲載

時事ニュース、エンタテイメント、カルチャー、観光地のホットスポットなどバリエーションが豊富です。

好みの記事を見つけてリーディングに時間を掛けていけば、しっかりとした英文で書かれているので確かな英語力も身につきます。

4.Asahi Weekly日刊でがっつり学ぶ「Japan News」

英語・日本語の表現による比較ができる英字新聞

発行元が読売新聞社ということもあり、読売新聞の英語版といえるニュース記事がたくさん載っています。

「これって英語だと、どう言えばいいかな?」

という時に素早く見くらべる事ができるのが便利ですね。

値段的にも一部150円と購読しやすい価格です。しかし、日刊英字新聞ならではの記事ボリュームで、スラスラと読みこなすには根気がいります。

既にTOEIC700点以上または英検準1級を持っていて、もっとブラッシュアップしたいという人には丁度いいかと思います。

5.英語と経済を同時に学ぶ「Nikkei Asia Review」

日本経済新聞社発行の政治経済分野に重点を置いた英字新聞

ビジネスや経済について専門誌的な要素が強い英字新聞で、その分野において良質な英文記事を求めている人向けです。

これから社会人として働く、または既に働いていて数ある経済情報を基にグローバルな活躍をしたいと思っている人には購読するに値する英字新聞です。

半面、英語より先に日本語の一般教養がないと読みこなす以前に背景がつかめないかもしれません。

さらに英文読解力、語彙力なども必要になってくるから、日本語、英語ともに上級者向けの新聞と言えます。

6.上級向け「The Japan Times / The New York Times international edition」

英語を使いこなして情報の糧にする本格的な英字新聞

英字新聞というとThe Japan Timesというくらい目にすることが多い英字新聞です。

インパクトのある大きな写真、紙面にびっしりと書かれた細かい英文が見るからに難しそうな雰囲気で圧倒されます。

実際、小さなコラムひとつとっても、辞書なしでは意味不明な難しい単語や表現が立ちはだかってきます。

付録としてThe New York Times international editionがセットでついてくるのですが、こちらは更にボリュームがあり、ワールド、カルチャー、ビジネスなど英語を学ぶというより英語で生活している人向けと言ったほうが良いでしょう。

7.ジャパンタイムス日曜版「Japan Times on Sunday」

高度な英語を駆使し、知的好奇心がそそられる記事が豊富な英字新聞

The Japan Timesから出ている日曜版で、世界情勢や文化の違いなど英語で論文作成するときの資料にはピッタリです。

一方、日刊紙同様、英語を使っていろいろな事が熟せるところまで力をつけないと、読むこと自体がチャレンジングな英字新聞ではあります。

とはいえ、英語の漫画が載っているので、まずはここだけでも始めて英語ならではの面白い言い回しなど身につけるとマニアックな英語通になれるかもしれません。

8.政治・経済・金融を英語で学びたいなら「Wall Street Journal」

政治経済に関心を持つ大学生以上の読者向き英字新聞

アメリカの大学で経済・経営学部、法科などに入学すると、どの教授も最初に口にするのは

「Wall Street Journalは必ず購読して読む事!」

と強調しています。事実、私も経済学の授業を受けた初日に同じことを言われました。

薦める理由としては、正しい英語で書かれていて、扱っているトピックスもアメリカ本国で何が起きているかをもっとも早く捉えているからだと言われています。

加えて、政治経済以外にもライフ&アーツ、スポーツ記事も読みやすくて奥が深いと評判です。

日本でも購読できる英字新聞で、紙版のみならずデジタル版も人気です。政治経済に特化しつつも、世の中全体を見ながら取材、分析しています。

英語学習にも向いていますが、上級者向けであり、英語が達者になってきたあたりで始めると楽しく読めると思います。

8紙にわたり英字新聞を紹介してきましたが、インターネットの普及で、わざわざ英字新聞を購読しなくとも無料で手に入る情報やノウハウも簡単に得られるようになりました。

どの程度まで英語を習得したいかにもよりますが、学習するからにはしっかりと身につけたいですよね。ここからは英字新聞を購読するメリットとオススメの勉強法をそれぞれ3点あげてみます。

英字新聞を購読するメリット

  • 読料金を払うことで学習に対する姿勢がかわる
  • オンラインサイトとあわせて定期購読する事で様々なサポートが受けられる
  • 生きた英語が学べる

英字新聞の購読とは、英語学習において授業料を払って学ぶようなものなので「払った分は元を取らなきゃ!」っと、英語学習が本気モードになります。

デジタル版とあわせて学習すれば、オンライン上で記事添削やワンポイント・オンライン・レッスンなどマンツーマンで学べる機会も作れてモチベーションをキープすることに役立ちます。

英字新聞を発行している側もお金をもらっている以上、情報の丸投げではなく、しっかりした正しい英語表現が学べるよう工夫しています。

オススメの勉強法

  • 同じ記事内容を英語・日本語で比較してみる
  • オンラインでスピーキングを聞いた後に自分でもリピートしてみる
  • 記事投稿のコーナーに自分で書いてみた英文を投稿、添削してもらう

例えば 「ここを英語で説明するにはどうするか?」

または 「この英語は日本語だと何て訳せばいいんだろう?」

という場面に出くわしたとき、同じ内容の英語・日本語を見比べながら学ぶと、英語や日本語+出来事そのものを記憶するきっかけになるので記憶に定着しやすいです。

もちろん、辞書で調べるという事もできますが、記憶の軍配でいくと、シチュエーションごと覚えた表現というのは即効性があるし、忘れないものです。

次に、ネイティブが発音する英単語やセンテンスを聞いたあとにリピートする「音のコピー」はおすすめです。

最後に、英字新聞を定期購読すると、英作文の投稿、添削というサービスを受けることができるので積極的に活用したいところです。

簡単な文章でも、それを膨らませるためのアイデアを聞けたりして実力が身につきます。

まとめ|購読すべき英字新聞8つ

合計8つお伝えしましたが、結論は

初級者・はじめての方はJapan Times Alphaから始めてください。
英検準1級レベル(TOEIC800)くらいまではこの英語学習者向け英字新聞「
Japan Times Alpha」がピッタリです。
まずは購読の最小単位「3か月」をおススメします。

外国人旅行客の招致から始まり、2020年東京オリンピック・パラリンピックも来年に迫ってきました。

小学校では3年生から英語が必修科目になり、英語力の中でもスピーキングの強化がクローズアップされています。

とはいえ、スピーキングの上達にはリーディング、ライティングそしてリスニングが土台として必要なのは言うまでもありません。

英字新聞を購読する事でしっかりした英語力が身につけば、それは結局トータルで英語をマスターする近道だと言えます。